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活用例

玩具製作 職人ワザをデジタル化 -株式会社松田モデル様

株式会社松田モデル様は、1973年に東京都江戸川区で試作をメインにモノづくりをする会社としてスタートされました。当初は木型製作をされていましたが、近年は玩具製作をメインに立体造形物の企画、提案、製造(原型製作、3D出力、複製、塗装)、大型造形物の製造(FRP、EPS)などをされています。
玩具はここ20年で精巧さが格段に上がり、様々な材料が使われるようになっているとのこと。フィギュアもその中の一つ。フィギュア原型は、職人の手作業で蜜蝋から製作するだけでなく、デジタルでも製作されています。3D CAD、光造形機、ポリゴンメッシュのモーフィングツール、高精度3Dプリンター、高精度3D非接触スキャナー、リバースエンジニアリングソフトなど、最新技術をいち早く導入されています。
今回は長澤様よりspScanの活用状況についてお話を伺いました。

spScanを選定した理由

原型形状のポリゴンメッシュから、3Dプリンターで製品を造形することも可能ですが、量産のためには玩具用の金型製作が必要でした。金型は3D CADで設計しています。しかし原型形状のポリゴンメッシュデータのままでは使えません。そこでCADデータを作成するためのリバースエンジニアリングツールを導入することになりました。

最初に導入したリバースソフトは4辺構成の自由曲面を作成できるツールでしたが、作成後の形状変更が難しかったので、CADイメージの面構成でリバースが可能な「spScan」を追加で導入しました。

spScanの活用状況

フィギュアやミニカー、ミニチュアの刀剣などを制作する際に使用しています。非接触3次元測定機で測定したポリゴンメッシュデータを曲率で分類し、ポリゴンとの誤差を指定した自由曲面形状として作成しています。作成した曲面データは金型設計用CADに取り込んで、設計・形状変更・加工データ作成などに活用しています。リバース曲面のデータ容量が少なく扱いやすい点や、曲面の品質が良いところが利点です。曲面間の交線角出しや曲面の延長ができるのもうれしい機能です。

「spScan」に付属されている位置合わせ用ソフト「spAlign」も活用しています。ポリゴンとCADの位置合わせだけでなく、ポリゴンとポリゴンの位置合わせもできます。さらに「CADに対してポリゴンを移動する」、通常の位置合わせ機能だけでなく、逆変換を使用して「ポリゴンに対してCADを移動する」というウラワザも利用しています。「spAlign」は他部署でも活用されています。

※松田モデル様ご提供画像

spScanへのご要望

4辺パッチ機能の強化を希望します。パッチ曲線の編集機能(分割追加、統合)の追加や、パッチ曲面の品質向上もしてほしいです。新バージョン2023.1の新パッチ(4辺リメッシュ)機能に期待しています。
アルモニコス様は質問時の回答レスポンスが良く、とても助かっています。特に操作例を動画でご提供いただけるのがうれしいです。いろいろな情報発信も参考になります。今後も期待しています。


以上、松田モデルの長澤様よりご紹介いただきました。この度はご多用中にもかかわらずご寄稿いただき、誠にありがとうございました。今後とも忌憚のないご意見・ご要望をいただけますようよろしくお願いいたします。

昨今ブームの「ガチャガチャ」のミニチュア玩具は公開NGとのことですが、松田モデル様製も多数あるようです。
今後も玩具で夢を! “ワクワク”、“ドキドキ”の発信を! 楽しみにしています。

株式会社松田モデル

所在地 : 〒132-0025東京都江戸川区松江1-12-6 72スクエア
Tel : 03-3656-0789
http://www.matsuda-model.co.jp/index.html

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