活用例
点群×PEERLESSで挑むプラントDXのリアル コストダウンを実現する賢い点群活用-コスモエンジニアリング株式会社様

コスモエンジニアリング株式会社様は、1980年創業の独立系エンジニアリング企業として多岐にわたる事業分野でプラント空間設計(配管、電機・計装、構造物)やエンジニア派遣事業を国内外に展開しています。そして、2022年にPEERLESSを導入後、点群モデル化で点群活用の幅をさらに広げていただいています。近年では、「3Dデータハンドリングサービス」を新規事業として立ち上げ、デジタル技術と3Dデータの利活用提案を積極的に推進し、プラント業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)実現に向けて取り組んでいるそうです。
今回は、ご担当の津川様にPEERLESS導入から運用、導入効果やどういった作業者に適しているのか、お話を伺いました。

デジタルソリューション・サービス第2Gr
部長代理 津川純 様
ClassNK-PEERLESS導入のきっかけ
コスモエンジニアリング様が PEERLESS を導入したきっかけを教えてください。
津川様:私がお客様の元で実際に使用していたことがきっかけです。弊社では、元々別の点群処理ソフトを使用していましたが、PEERLESS は点群データを精度高くモデルで再現できるので、モデル化案件が増えた時に使えそうだと感じて導入に至りました。現在はソフトを併用していて、案件ごとにモデル化が必要な時には PEERLESS、必要でない時には他のソフト、というように使い分けています。
PEERLESS を使った業務内容を教えてください。
津川様:基本的に既設改造の際の干渉チェック、配管のルート変更、建屋内に新設する機器の検討等の案件で、モデル化を必要とする場合に使用します。例えば、50年前のプラント設備など図面が無い案件の場合や AutoCAD や Plant3D に既設モデルを持っていきたいときに必要になります。モデルをもとに、他の3D入力できるCADソフトへ受け渡しすることも簡単なので、非常に便利です。
このような点群取得とモデル化、図面化は付加価値として弊社からお客様へ提案することも多いですが、最近はLiDARの普及などもあり点群の認知が広がり、お客様要望で仕事を受けることも多くなってきました。
作業の流れとしては3Dレーザースキャナーで点群データを計測し、合成や軽量化等の処理を行った後、PEERLESS に取り込んで、モデル化や干渉チェックをします。モデル化する対象としては、配管・鋼材・建屋・機器・ダクトになります。それらの PEERLESS の専用作成機能はすべて使っています。モデル化後は、PEERLESS から AutoCAD へモデルを渡すこともあれば、その逆もあります。最終的にお客様に渡すデータとしては Navisworks のデータが多いですね。
PEERLESSのモデリング機能については、現場を再現できるパーツが多くて助かっています。専用機能で作成できない複雑な形状のものは、外形に沿った幾何形状で代用することもあればメッシュ化することもあります。
あとは、モデル化した部分の点群がビュー上で非表示になり※、最終的に不要な点群を除外して点群データの容量も抑えられるところが気に入っています。

※該当機能の紹介ページ
導入効果
PEERLESS の導入効果について教えてください。
津川様:3点あります。
まずは、点群の活用が進んだことです。点群をモデル化してデータを軽くすることで、グループ内での情報の共有が容易になりました。点群のまま活用する場合、閲覧するにはハイスペックなマシンが必要になります。そのため、点群は社内の限られた人だけが確認できるデータでした。しかし、モデル化した3DCADデータがあれば低スペックなPCでも確認できるため全員で共有することができます。これにより点群の活用が進み、3Dレビューが増え、何度も現場に足を運ぶコストを抑えられました。
2つ目も、作業のコストダウンです。PEERLESSでの作業は、取得した点群を塗り絵の感覚でなぞるだけなので効率が良いです。同様の作業を別のCADソフトで行おうとした場合、図面の読解に時間がかかります。その点で大幅なコストダウンだと思っています。この前も、研修を3日間受けた新入社員にPEERLESSを使って配管のモデル化をしてもらいましたが、充分使えるレベルのデータが出来上がりました。
また、提案段階でもLOD300程度の再現ができるというのは強みになります。既設のモデリングというワンクッションが提案できると、弊社のメインビジネスである設計業務に仕事を繋ぎやすいというのも利点ですね。予算とも相談ですが、基本的にモデルの納品はお客様に好評です。一度、取り壊し予定のプラントで、鉄骨はその後流用する案件があり、鉄骨部分をモデル化したデータを納品しました。お客様からは、点群だと見づらかったけれど、モデルでかなり見やすくなったと好評でした。設計の場面以外でも、例えば工事の現場でも3DCADをたくさん見てもらえるようになったのは副産物ですね。アイソメ図よりも考える時間が減るので、喜ばれます。

おすすめポイントは…
PEERLESSはどんな方におすすめですか?
津川様:設計初心者から熟練者まで、どの段階の人にもおすすめできます。初心者は点群モデリングを通して現場を知ることができます。また、サポートも満足度が高く、ユーザーページの更新やメルマガ等、ユーザーに目を向けてくれている感がありますし、困りごとに対してのレスポンスが早いので、こういったソフトをはじめて習得される方でも安心できると思います。
熟練者ならPEERLESS内で配管をおおよその位置で設計するようなことができるので、いくつかのシステムを行ったり来たりすることなく自己完結したスマートな作業ができるようになります。基本設計くらいなら、PEERLESSでできるのではないでしょうか。そうなるとコストダウンに繋がりますよね。
弊社でも、プラント設計だけでなく、点群や関連ソフトの活用支援も行っておりますので、点群を使ってみたい、今後点群活用の幅を広げていきたい、という企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください!

まとめ
いかがでしたでしょうか。
点群データ、スキャナーやソフトの導入はハードルが高い面もあると思いますが、一度運用に乗せてしまえば様々な点でコストカットに繋がることがコスモエンジニアリング様の事例からわかりました。業界や業務内容によって最適な運用方法は異なりますので、点群データの運用方法にお困りの際はぜひご相談ください。
お客様プロフィール
コスモエンジニアリング株式会社
| 所在地 | 〒102-0083東京都千代田区麹町2-1 PMO半蔵門ビル5F |
| Webサイト | https://www.cosmo-eng.com/ |
| TEL | 03-3237-2020 |
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