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活用例

3Dデータ支援サービスへの取り組み -株式会社セイロジャパン様-

株式会社セイロジャパン様は、東京貿易テクノシステム様の非接触測定機「COMET6(16M)」を導入されており、アルモニコスのリバースソフト「spScan」もご利用いただいています。
今回は3Dソリューション事業部の松永宏様に、3Dデータ支援サービスにおけるリバースエンジニアリングの活用例をご紹介いただきました。


会社紹介

株式会社セイロジャパンは、1981年に工作機械、産業機械の輸入販売会社として創業しました。
以来、世界各国の最新技術を輸入し、日本の製造業の発展と成長に貢献するという気概とともに、加工現場を熟知し、工作機械からCAD/CAM/CAEシステムまで取り扱う技術系商社、プロフェッショナルサポーターとして事業を展開。現場で培った30年以上のノウハウを元に、各業界のお客様へ課題解決のためのソリューションを提供しています。
国内営業の拠点は、関東、名古屋、大阪、広島にあり、千葉テクニカルセンターには主力製品のCAD/CAMソフト「Cimatron」のサポートセンターと、データサービス課があります。
「COMET」「spScan」を用いたリバースエンジニアリング等の3Dデータ支援サービスは、千葉テクニカルセンターのデータサービス課にて行っています。

主な業務内容

  • 工作機械、産業機械、測定機器の販売
  • CAD/CAM/CAEソフト販売
  • 導入支援、トレーニング、サポート
  • 受託サービス(CADモデリング、測定、検査、リバース、加工)

測定システムの導入目的

データサービス課でモデル作成・切削加工の受託サービスを行う中で、「リバース受託もしてほしい」とお客様から強いご要望をいただきました。その声に応え、2015年から非接触測定機「COMET6」とリバースソフト「spScan」を導入し、3Dスキャナによる測定とリバースエンジニアリングのサービスを開始。現在も3Dデータのトータルソリューションサービスとして、事業を拡大しています。
お客様は、非接触点群からリバースをする業務内容をご存じないことが多いです。点群が形状のように見えるので、すぐにCAD面にできると思われているようです。
弊社ではリバースエンジニアリングサービスを、「実物から設計・加工で使えるデータへの変換」と定義づけています。リバース業務は、お客様のご要望をしっかりお聞きすることが最も重要なため、必要な再現精度、面品質、後工程で使用される用途などを伺いながら、リバース方法をご提案しています。
不完全な測定データから必要なデータのみを抽出し、お客様のご要望と現物との差異を調整しつつ、その後の開発品の検討や設計などの工程を念頭に置きながら、使えるCADデータにしています。

3Dデータ支援サービスビジネス領域

「spScan」のリバース適用事例

ハンディカメラのカバー(樹脂部品)のリバース適用事例をご紹介します。
現物製品を「COMET」で非接触測定したSTLデータから、「spScan」でCAD面構成のNURBS面を作成します。
そのリバース面データを使用してCAD/CAMソフト「Cimatron」で金型設計・加工用データを作成し、実際に金型加工までを行いました。
このハンディカメラのカバーは幾何形状部が少なく、ほとんどが自由曲面でした。このような自由曲面のリバースモデリングは「spScan」が得意とするところです。他のリバースソフトも使用していますが、自由曲面が多い物に対しては一番正確なうえ、短時間でリバースモデリングできる「spScan」を使用します。
「spScan」でリバースした面データは、「Cimatron」で問題なく活用することが出来ました。

ハンディカメラカバーのリバースエンジニアリング事例

 

今後の「spScan」に望むこと

「spScan」にはいろいろな機能があり、簡単に自由曲面が作成できるので活用させていただいていますが、自動車で例えると操作に熟練度が必要な「マニュアル車」のイメージがあります。今後はより簡便に操作ができる「オートマチック車」のイメージになるよう、さらなる自動化を目指してほしいです。また、フィレット面のR止まり位置次第で、作成面にしわができることがあります。面の連続性の向上もよろしくお願いします。


以上、セイロジャパン様よりご紹介いただきました。

セイロジャパン様には「spScan」のユーザー様としてだけでなく、販売店様としてもご協力いただいています。ご要望の「自動化」「連続性の向上」につきましては現在、重要な開発テーマとして取り組んでいるところです。今後も忌憚のないご意見をお待ちしております。
この度はご多用中にもかかわらずご寄稿いただき、本当にありがとうございました。

株式会社セイロジャパン

千葉テクニカルセンター データサービス課
〒262-0013 千葉県千葉市花見川区犢橋町320-5
TEL : 043-259-7688 FAX : 043-259-6957
Mail : h-matsunaga@saeilo.co.jp
リバースエンジニアリングサービス 現物からCADデータを作成します!
https://www.saeilo.co.jp/products/ds/ds_reverse.html

tag : ユーザー事例 測定・リバースサービス