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点群データからBIMモデルへ

BIMは最近ますますよく聞く言葉になってきました。
弊社でも、ソフト検討時にBIMとの連携についてのご質問が多くなっており、すでに運用していただいているユーザー様もいらっしゃいます。
本記事では、BIMへの活用を考えた時の点群データの有効性と弊社ソフトウェア『ClassNK-PEERLESS』のRevit Linkオプションについてご紹介します。

目次

BIMとは
点群データのBIM活用での有効性
点群データをBIM活用する際の流れ
ClassNK-PEERLESSのRevit Linkオプション

BIMとは

BIM(ビム)とは、Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略称です。
国土交通省の建築BIM推進会議によるガイドラインでは、次のように定義されています。
「BIM とは、コンピュータ上に作成した主に三次元の形状情報に加え、室などの名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げなど、建築物の属性情報を併せ持つ建築物情報モデルを構築するものです。」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/content/001488797.pdf

これまでの設計では、図面は建物を複数の角度や断面図などで表現するために使用されてきました。しかし、BIMを用いた設計では、まずコンピュータ上で建物の3Dモデルを作成し、そこから従来のような図面(平面図・立面図・断面図など)を作り出します。この手法では、全ての図面が同一の3Dモデルから派生しているため、図面間での不整合がほとんど発生しません。
さらに、BIMでは建物の柱や梁、部材情報、配管、ダクトなどの設備を忠実に再現し、それぞれに属性情報を付与することができます。このため、例えば解析のための入力データ作成の手間を大幅に削減できます。
建物のあらゆる情報が統合されたBIMモデルを基盤として、図面作成から構造計算、エネルギー解析、見積もり、資材管理、工程管理、維持管理など、多岐にわたる用途に活用できるようになります。

点群データのBIM活用での有効性

点群データがその効果を発揮するのは、基本的には改修設計や保全管理の場面です。これはBIMへの活用でも同様です。

新設のモデルを作成する場合は上記のようにBIMで一からモデル作成し、すぐに様々な活用ができますが既設のBIMモデル化はそう簡単にはいきません。建物や構造物の既設部分を3Dデータにする時、まずは情報を揃える必要があります。これはBIMで作業をする前段階の工程になりますが、非常に大変な作業になります。
例えば、既存の2D図面が現況と一致しているかどうかの確認や、差異があれば、その部分を補完するために現場で計測作業、もし計り忘れがあればもう一度現場へ行き計測作業……といった具合です。作業にかかる時間や、作業者の人件費、現場に何度も行く場合は交通費や往復の時間などコストも膨らんでいきます。

点群データを活用すれば、この工程にかかるコストを減らすことができます。
3Dレーザースキャナーで計測することで、既設部の現況を点群データとして取得できるのです。
最近は扱いが簡単なスキャナーも販売されていますので、作業は容易にできます。スキャナーによってはかなり短い時間でスキャンできるものもあります。また、360度スキャンするため、計り忘れも防ぐことができます。点群データ取得後は既設部の3DデータとしてBIMソフトで使用することができます。

このことから、BIM活用の場面においても点群データはその有効性を発揮すると言えます。
点群データ自体の利点についての詳細は以下の記事をご覧ください。

点群データをBIM活用する際の流れ

では、点群データを取得してきてBIMへ活用したいという場合は通常どのような流れになるでしょうか?
次の図をご覧ください。

図のように、まずは点群データの前処理を行った後、BIMソフトに点群データを読み込みます。そしてBIMソフト上で点群データを見ながら、トレースするようにして点群の形状に合わせてモデリングしていきます。

点群データのBIM活用での課題

上図では、点群データの活用により、BIMソフトへ既設部の3Dモデルがスムーズに反映されるように見えます。
しかし、BIMは点群データに特化したツールではないため、点群からモデルを作る作業には多大な時間と労力がかかります。さらに、①BIMソフトを扱えるオペレーターが行わなければならないため、人材不足や人件費が高コストになることが課題になっています。また、②大容量の点群データを読み込むとBIMソフト自体の処理が遅くなる可能性や、フリーズしてしまうといった可能性もあります。

点群データの活用によって、①②という新たな課題が出てきましたが、この課題を解消するのが点群モデル化ソフトです。一連の工程の中で点群モデル化ソフトを使用した場合はどのような変化があるでしょうか。
次の図をご覧ください。

こちらの図では「点群モデリング」という工程が増えましたが、BIMソフトに読み込むデータは「点群データ」ではなく「3Dモデル (IFCフォーマット)」となり、BIMソフトで点群からモデリングする作業は無くなりました。これで、①限られたオペレータしか作業できないという課題と、②点群データの容量の重さでBIMソフトが動かなくなるという課題は解消しました。
比較するべき残りの点は、BIMソフトでの点群モデリングと点群モデル化ソフトのどちらの作業のほうが負担が少ないか、時間がかからないか、というポイントになります。

この点については使用する点群モデル化ソフトにもよりますが、弊社の点群モデル化ソフト『ClassNK-PEERLESS』であれば、作業者の負担が減り、作業時間も減ります。設計の知識がない方でも、簡単に操作できるソフトのため、コスト削減が可能になります。その理由については、本記事とは内容がずれるため割愛しますが、製品ページ動画、デモをご覧いただくことでお分かりいただけるかと思います。

3DモデルをIFCフォーマットでBIMへ読み込む際の注意点

上述した内容から、点群モデル化ソフトの使用により、点群データのBIM活用のハードルが下がることは分かりました。この時、2つ目の図中にもあるように3DモデルはIFCフォーマットで出力され、BIMに読み込まれます。IFCフォーマットとは、建設/建築業界で使われる中間ファイルで、BIMデータをやりとりする際に使います。

IFCフォーマットは、形状情報だけでなくBIMで使用される属性情報も含まれているデータです。ただ、「IFCフォーマットであれば自社で保有しているBIMソフトに完全に属性情報を受け渡しできる」というわけではありません。「この属性は渡るけれど、この属性は渡らない」というようなことが多々起こります。また、形状や属性は渡るけれど、配管やダクトといった編集可能な「要素」として受け渡しできないこともあります。そのため、IFCフォーマットを使った情報の受け渡しには注意が必要です。

点群から作成したモデルをそのままRevitソフトウェア内で編集できる

ClassNK-PEERLESSのRevit Linkオプション

2023年4月にリリースされたClassNK-PEERLESSのRevit Linkオプションは、「せっかく3Dモデルを点群から作成したのだから、Revit内でもBIMモデルとして編集して利用したい!」というユーザー様の声から開発した機能です。

Revit Linkオプションをご購入いただくと、ClassNK-PEERLESSからオプション専用の中間ファイルを出力できるようになります。Revitソフトウェア側では専用のアドインを追加し、そこからファイルを読み込むと、Revitソフトウェア上で編集できる属性付きのデータとして読み込むことができます。

現時点で属性付きの出力データとして対応しているのは、配管と平面(壁・床・天井)です。それ以外の形状については、DirectShapeという要素で入力されます。
今後もこの機能をパワーアップさせていく予定ですが、対応する形状の種類を増やすのか、現状の機能を強化していくのかについては、ユーザー様のご意見を伺いながら方向性を決めていきます。

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※Revit🄬 は、Autodesk, Inc.の登録商標です。

tag : モデリング シミュレーション BIM